FUKUOKA RESORT NEXT 自然と可能性があふれている。

福岡都心部からほど近い自然ゆたかな地域の魅力をご紹介します。

ビジネスレポート

海の中道エリアのコンセプトやルールに即しつつ、
「街の価値を上げる」ために
「THE LUIGANS Spa & Resort」が
10年かけて築いてきた「モノ」と「コト」 <後編>

㈱プラン・ドゥ・シー

全国各地で婚礼プロデュースやホテル、レストラン事業を運営する「㈱プラン・ドゥ・シー」。福岡には「WITH THE STYLE」と「THE LUIGANS Spa & Resort」の2店舗のホテルがあり、「THE LUIGANS Spa & Resort」は昨年の夏に開業10周年を迎えました。この10年の変遷や西戸崎・志賀島エリアの地域の方々との関わりについて、「THE LUIGANS Spa & Resort」の魚留聡さんにお聞きしました。成長を続ける福岡市の未開拓エリアの新規事業事例として、農山漁村地域でのビジネス展開のポイントや地域資源を活かしたビジネスモデル構築のノウハウに迫ります。

魚留聡 ㈱プラン・ドゥ・シー/THE LUIGANS Spa & Resort ルームスディヴィジョンマネージャー

国定公園「海の中道」に建つルイガンズの役割とは

広告費に頼らず、常にお客様の反応をダイレクトに感じているスタッフのアイデアを拾い上げ、育てるというルイガンズの企画力は、地域にも影響を与えているようです。西戸崎・志賀島エリアにルイガンズが誕生して10年、地元とはどのような関わり方をされてきたのでしょうか。
そのわかりやすい事例のひとつが、海の中道海浜公園とサンシャインプール、マリンワールド、そしてPDSの四社で月に一度開催されている、ミーティングにありました。民間運営という意味ではPDSがビジネスリソースでリードしていますが、基本が国定公園内の施設ばかりなので、「安全」を第一に考えた施策が共有されます。開業当初はPDSが出すプランに驚かれ、却下されることも多々あったそうですが、実績が伴ってくると、自然と協力体制が強固になっていきました。
最近では、インスタグラムやFacebookの運用をしているPDSのナレッジがマリンワールドや公園にも拡がっているようで、公園内の各施設がSNSの運用に力を入れ始めた、といったケースもあるそう。

つまり、ルイガンズが海の中道という国定公園の独特のルールを汲み取りしながら、活性化に貢献しているわけです。こうした取り組みは、お隣の志賀島との間にも生まれています。
ひとつはルイガンズのシェフの幼馴染がやっている志賀島の農家と契約していること。ダイニングや日本料理の玄海、鉄板焼きのミディアムレアのほか、婚礼料理でも、志賀島の野菜が使用されています。いまでは「ルイガンズファーム」という畑もあり、宿泊されているお客様に収穫体験をして頂くといったサービスも展開しているそうです。まさに地域と一体となった地産地消です。
スタッフの9割は地元の人を採用しているというのも特徴的です。理由は、地域との関わりながら、「今までになかった価値を生み出す」ことを主眼にしているから。地域の人がルイガンズで働くことも、新たな価値を生み出すきっかけになると考えられているようです。

志賀島の「ルイガンズファーム」で採れた野菜たちがメインダイニング「オールデイ・ダイニング ザ・ラウンジオンザウォーター」のランチブッフェに並ぶ

これからの西戸崎・志賀島エリアに期待すること

これからの西戸崎・志賀島エリアに期待することを聞いてみました。
「宿泊はルイガンズ、晩御飯は志賀島で、といった選択の幅が拡がればいいなと思っています」と魚留さん。少しずつ宿泊施設やお店や移住者も増えはじめている西戸崎・志賀島エリアですが、ルイガンズ以外のコンテンツが増えて、もっともっと循環することが大事と考えているようです。「モノからコトへの消費にシフトしている時代に突入している」、と言われるように、西戸崎・志賀島エリア一帯が、そうした「コト」を提供できる地域へと育っていく。ルイガンズはその中で、常に新しい空気を吹き込んでいくのだろう。そんな期待感に満ちたお話を伺うことができました。

どの施設も2年ごとにマネージャーが変わるPDSの戦略に対し「固定化された事例を参考にしても仕方がないんです。チームは人間の体と同じなので、血の入れ替えこそが命。くるくると変わりながら、全国のPDSのリソースがうまく循環しています」と語ってくれた

(取材/後藤暢子)

THE LUIGANS Spa & Resort(ザ・ルイガンズ スパ&リゾート)

福岡県福岡市東区西戸崎18-25
092-603-2525
https://www.luigans.com/

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